レーシングライダー北川圭一の2006年の世界での活躍をあますところなく皆さんにお伝えします。
北川圭一は、今シーズン限りでの現役引退を決勝直前の28日に発表した。
7月30日(日)、第29回鈴鹿8時間耐久ロードレースが日本での最終ランとなった。
「カストロール・スズキ」は、チームの来日以来鈴鹿で何度かテストをしたが、その全てが雨。ドライのセットアップが進まない中、予選レースに突入したが、予選結果は15位と思わしくない。しかし、困難の中で力を出すのが世界耐久チャンピオンチームだ。
スタート直後、バンサンが6番手に付けるが、トップグループのハイペースについていけない。そしてスタートから14周目、スプーンで転倒。さらに、バンサンからバトンを受けた北川圭一も転倒を喫した。スタッフの迅速な修復作業でコースに復帰したが、大きく順位を下げた。その後も、転倒の原因がわからないまま、懸命の走りで一つずつ順位を上げていく。
合計3度の転倒がありながら、そのたびにスタッフの迅速な修理でコースに復帰した。スタートから約6時間30分を経過、日本での最後の走行を終えてバンサンにバトンを渡した北川圭一に、観客席から大きな歓声と拍手が沸き起こった。引退会見では冷静さを保っていた北川圭一だったが、ファンの声援とスタッフからのねぎらいに熱い思いが込みあげてきた。
世界耐久チャンピオン「カストロール・スズキ」は38位でゴールした。 北川圭一は多くのファンの暖かい声援を受け、日本での最終ランを完走、その雄姿をファンの目に焼き付けた。そして、残る2戦に世界耐久連覇!!を目指す。
■北川圭一選手のコメント
「序盤からバンサンが転んでしまって、それを挽回しようとする間もなく僕も転んでしまった。これが、なんで転んだのかぜんぜんわからないんです。その後も、結局は満足にレースできなくて、せっかくの鈴鹿ラストランなのに、なんだかなぁ、と…。シャキッとせえへんかったけど、これもレースだし、しょうがない。金曜に引退を発表して、本当は今回発表するかどうか迷ったけれど、吹っ切れてレースができて、発表してよかった。たくさんのファンのみなさんに送ってもらえたし、最後の走行が終わったときのスタンドからの大歓声は、いまも耳に残ってます。感傷的になるのはイヤなんだけど、ちょっとホロッときました。あと24時間耐久をふたつ、全力でがんばってきます!」
■バンサン・フィリップ選手のコメント
「スズカは初めてじゃないけれど、本当にクレイジーなレースだね。こんなの耐久じゃないよ(笑)、ボクらが言うんだから間違いない。今回はレースで2回転んでしまったけど、どうして転んだのか、ケイイチもボクもわからない。スズカは攻略しがいのあるトラックで、本当に走っていて楽しいんだけれど、そのぶん難しいね。けれど、セットアップやコースの走り方を、ケイイチにたくさん助けてもらえて、本当に感謝している。みんなはケイイチとお別れかもしれないけれど、ボクはまだ残りのシーズンがあるからね。必ずチャンピオンシップを2連覇して、ケイイチと歴史に名前を刻みたい」
■ドミニク・メリアン監督のコメント
「今回は本当に不思議なレースだった。バンサンが2回、ケイイチが1回転んでしまったんだけれど、まだ原因がわからないんだ。今回は、来日してからのテストがずっと雨で、きちんとバイクをビルドアップできなかった。やっぱりスズカは特別なレースだね。これが24時間耐久だと、こんなレースにはならないし、勝ち方も、勝てない原因もわかるんだが…。日本のファンの皆さんは、ケイイチという偉大なライダーの見納めになったかもしれないけれど、彼にはまだ24時間耐久を2レース走ってもらわなきゃいけない。まだ選手権のポイントリードも十分あるし、我々は2年連続エンデュランスワールドチャンピオンという称号をつけて、ケイイチを日本の皆さんにお返しするよ」
(選手、監督のコメント部分は「2006鈴鹿8耐スズキスペシャルサイト」より引用しました)